記録240119

f:id:dofh:20240122171028j:imageワンピース、ニット、タイツ、靴、コート、バッグ、下着、全部黒にした。喪に服すためではなく、黒がよく似合う人に花を渡すために。
チバユウスケへの献花の会『 Thanks ! 』会場のZepp DiverCityへ。

わたしと友達は15:00入場のチケットを購入していた。指示通り、30分前に集合場所に向かうと黒っぽい長蛇の列が何重にも折り重なっていた。

少しずつ列が進み、チケットを提示して会場の中へ。The Crests「16 Candles」(The Birthdayの入場SE)が流れる明るい部屋で、2名のスタッフが献花用のガーベラが配っている。色は赤、ピンク、黄、オレンジの中からランダム。わたしが受け取ったのはオレンジ色だった。壁にはチバの写真が並んでいる。ホールからはThe Birthdayの「stupid」が流れ聴こえてきて、「16 Candles」と混ざり合った。

ホールに入ってすぐ、ROSSOの「シャロン」が流れる。「シャロン」は、自分にとって眩しすぎると感じて聴けない時期があった。今日はステージの大きなチバの写真を観ながら聴いて、涙が浮かんだ。こんなに美しい曲を作る、こんなに良い声の人が死んでしまったことが悲しくて悔しい。ガーベラを献花台に供えて、手を合わせた。

「チバさん、メチャメチャ格好良いです。これからも曲を聴かせてもらいます。ありがとうございました。」

祭壇の中央には赤い花を集めた大きな星があり、その周りに白いユリ、サボテン、帽子、筒(蝋燭?)、マリア像などがセッティングされ、紫の照明に照らされていた。ステージ天井から吊るされた無数の小さいライトが星々のように煌めく。銀河を突き抜けて、宇宙を手に入れたのかもしれない。
献花台中央のすぐ向こうに、ギター、シールド、チューナー、アンプ、エフェクターボード、マイクが置かれていた。

会場にはPA卓があり、Thee Michelle Gun Elephant、ROSSO、The Birthdayの曲がスピーカーから大ボリュームで流されていた。3バンドの曲が混ざって流れるということは、本当にいなくなってしまったのだと改めて思う。チバは(例外を除き)解散したバンドの曲を別の場所で演奏しない人だったから。
献花の列に並ぶまではスタッフに誘導されて立ち止まることができなかったが、献花後はホール後方に、各々が曲を聴けるスペースが用意されていた。ステージを眺めながら、しばらくそこにいた。「ブラック・ラブ・ホール」を聴き終え、会場を出た。

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一緒に来た友達とご飯を食べて、海が見たいねと言って潮風公園に行く。ウェディングフォトを撮っている人たちを横目に、岩場を降りて波打ち際へ。波が四方八方に打ち寄せていて、水面がチェック模様のようだった。拾った貝殻を海に投げたら、風を受けて大きく逸れた。

退勤時間と重なった電車からダメージを受けているわたしを見て、友達が最寄り駅まで送ってくれた。感謝。
駅近くのカラオケに2時間入って、1時間は献花会のインスタライブを観て、1時間はカラオケをした。チバの曲を自分で歌うのは初めてだった。がなろうとして、がなれなかった。

こんな夜はあまりない

ライブ記録231015

KINOSHITA NIGHT 2023
木下理樹生誕祭・SHIGONOSEKAI〜

出演:ART-SCHOOL/ Syrup16g/ POLYSICS

15歳の頃からわたしの信仰対象であるART-SCHOOLのギターボーカル、木下理樹の生誕祭だった。45歳の誕生日、45(死後)の世界。2004年に15歳だったわたしは34歳になり、26歳だったリッキーは45歳になった。よく生きてくれたと思う。

POLYSICSのライブを観るのは2回目だった。1回目はつくばで、DENSHI JISONの企画だった。
The BeatlsのBirthdayをSEに登場した三人は、SHIGONOSEKAIに誕生日パーティー感を提供してくれた。自分の口から「死後の世界」っ言うの変な感じ、POLYSICSの辞書には「死後の世界」って載ってないからね、とハヤシヒロユキは言う。なおかつPOLYSICSは今回のイベントで決して浮いてないというのを、エピソードを交えて説明してくれて面白かった。ラストに演奏した「ガジャガジャグー」が圧倒的だった。

 

コロナ以降Syrup16gのライブに行けておらず、久しぶりに目の前で演奏する姿を観た。五十嵐隆も生きててくれてありがとう。みんなありがとう。
新曲を2曲やってから、「全部新曲やります!嘘!あと2曲!」と嘘をつかれた(「ありがとう」以外唯一のMC)。新曲4曲。4曲目は歌詞がよく聴き取れた。すごく良かった。
それから、何度も聴いてきた曲を4曲。「神のカルマ」で泣いてしまった。
前述したように、ART-SCHOOLに出会ったのは15歳で、Syrup16gを聴き始めたのは17歳だった思う。アートはわたしの宗教で、シロップはわたしの薬みたいなもの。『coup d'État』を聴かないと眠れない夜、『COPY』を聴かないと歩けない朝が無数にあった。
最後の曲「落堕」の演奏中に五十嵐隆が「木下理樹(以下聞き取れない)〜〜〜!」と何か叫んでいて良かった。アップテンポ。ハウリングの音を残してステージから三人が去り、スタッフがつまみを丁寧に切った。

 

Aphex TwinGirl/Boy Song」のSEが流れて、ART-SCHOOLが登場した。転換中のBGMでMy Bloddy Valentineの『Loveless』が流れていたが、5人体制のシューゲイザーサウンドが完成に近いかたちになったように感じた。そう思わせてから、2曲目でファーストアルバムから「アイリス」、3曲目でセカンドアルバムから「EVILE」を演奏してくれたので叫んだ。前半は特に、原曲よりもローテンポの演奏が多かった。たっぷり。大好きな曲「プール」もやってくれた。
メンバーの演奏がキレッキレだった。ライブの途中でトイレに行きたくなかったので酒は飲んでいなかったが、わたしの脳はぶっトんでいた。いつもするセトリの暗記も手放していた。翌日も手放して身体を好きなように使った。
Syrup16gの新曲について五十嵐隆木下理樹へ「プレゼント」と言った話、トディが加入当時使っていたエフェクターを今日セッティングしている話、木下理樹が愛されているという話など聞く。MCが回ってくる度に「シロップとポリは、」と言及する木下理樹もまた人を愛していると思った。愛されたい、愛は終わると歌い続けた人。
アンコール後のMCで、リッキーはたどたどしく、しかしはっきりとした声で「こんな夜はあまりない」と言った。本当にそう。最低な夜を数千越えて生き残ったら、今夜みたいな日に辿り着いた。生きてて良かったとその瞬間思ったことを、記録しておく。

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ライブが終わって電車に乗っているとき、いつもはイヤフォンをしていないとどんどん消耗してしまうのに、大丈夫だった。
高田馬場へ移動して、同じく生誕祭に来ていたTwitterで長年つながっている人と、彼の友人と合流して3人で飲んだ。感情が大変なことになっていたので助かった。そして飲みすぎた。最寄駅からタクシーを使って帰宅し、床に倒れ込む。弟に「今日は死ぬのに良い日。」と言ったら、「良い日、なんでしょ。」と言われた。

『THE FIRST SLAM DUNK』とわたし

ザファ以前の話

スラムダンクの連載期間はわたしが生まれた翌年から幼稚園を卒園する年まで。リアルタイムで持っている記憶は、花道が晴子さんに恋をしていること、花道が坊主になったこと、流川軍団、流川が花道に背番号10を譲るシーン、いずれもテレビアニメより。

中学生の頃、少年漫画をたくさん読んだがスラムダンクを手に取る機会はなかった。思い返すと読んだ漫画のほとんどが一人の友達から借りたもので、彼女の家にスラムダンクがなかったということだ。バガボンドは置いていたが「性的なシーンがあるから、地獄ダイバーシティにはまだ早い」と言って貸してくれなかった。

2022年12月、『THE FIRST SLAM DUNK』(以下ザファ)の上映が始まったのは認知していたものの、炎上している様子を遠目で眺めて辛い気持ちになり、思考の外に置いてしまった。
2023年1月、昔10日間だけ付き合った人から連絡が来て、ザファが面白かったから絶対に観てほしいと頼まれる(未来のわたしの姿である)。分かった〜、と言いつつ実際に観るのは2月になる。

ザファ以降の話

2月12日、バルト9でザファを観た。バスケットボールの知識はまるで無いので、プレイの内容は理解できない。(今では信じられないが)山王工業の坊主たちを見分けられない。それどころか、湘北高校のメンバーさえ把握しきれない。それでも心臓を鷲掴みにされた。無声の時間に息が止まった。

漫画を1巻から買い始めた。日々本屋に向かって次の巻を買い足し、売り切れの巻はネット注文して前巻を読み返した。外出する時はバッグに入れて、移動中や待ち時間にも夢中で読んだ。
映画館へ通うごとに、宮城リョータに、宮城家の物語に没入していった。原作の描写では自分と重なる部分はおおよそ無さそうだったリョータの、内面に共感した。カオルと自分の境が曖昧になる時があった。とても似ていてすれ違い続けた二人が、自分の中に棲むようになる。

なぜ夢中になったのか

オープニング主題歌を提供しているThe Birthdayチバユウスケが、スラムダンクに対して「勝手に真逆の立場にいると思っていた」とパンフレットで述べている。

(ザファ上映期間中の4月、チバの病気によりThe Birthdayは活動中止となってしまう。わたしは5月に中野サンプラザThe Birthdayのライブを観る予定だった。とにかく格好良くて毎回シビれていたオープニングムービーを、ライブのジェネリックとして捉えるようになる。)

わたしは、高校では絶対に運動部に入るものかと思っていたし、スポーツ観戦が苦手だし、マッチョを忌避している。スラムダンクの世界と真逆にいると言っても言い過ぎではないだろう。なぜ真逆から横断してザファの世界に乗り込むことになったのか。3つの理由が挙げられると思う。

  1. 宮城リョータの喪失感と自己破壊衝動にシンパシーを感じた
  2. フィクションの世界でスポーツ観戦を心から楽しめた
  3. 新しい視点を持つことができて嬉しい

1.  宮城リョータの喪失感と自己破壊衝動にシンパシーを感じた

《屋上に呼び出され、暴力を受けるシーン》
まだ馴染めない土地のバスケコートで出会った、希望(1 on 1)と絶望(ソーちゃんとオーバーラップする)だった存在、三井は落ちぶれている。口の血を拭った後、彼は冷たく、諦めたような薄い笑みを浮かべる。

リョータが速度超過のバイクを走らせ「クソ」と繰り返し呟くシーン》
三井にバッシュを蹴り飛ばされたこと、泣く母に寄り添えずソーちゃんの背中を見ていることしかできなかったこと、ソーちゃんが海から帰ってこなかったこと。ザーーッのいうノイズ音とともに、ソーちゃんがいない世界と、その世界で唯一の支えだったバスケからの追放(逃避)が頭の中を巡る。「クソ、クソ」。彼の実存に深く関わる家族とバスケはグラデーションになっていて、その両軸がほとんど崩れかけている。ガムテープで補修したボロボロのバイクをどんどん加速させ、トンネルの向こうで対向車と衝突する。生死の狭間で見えた景色は沖縄のさとうきび畑で、ほっとしたように薄い笑みを浮かべる。

この2つの薄い笑みを観る時、とてつもなく悲しくて美しいと感じる。わたしも自分のことが大嫌いで、リョータとは状況も表出方法も違うけれど、喪失感と自己破壊衝動を常に持っている。だから安心する。本当は沖縄の懐かしいイメージに包まれたまま消えてしまった方が良かった、楽だったかもしれない。それでもリョータの身体は目覚めてくれて、目覚めた病室は蛍光灯の光の色がとても現実的で、また母を怒らせてしまう。

ただ、生きているからカタルシスへ向かうことができる。

辛いときに状況や自分の不甲斐なさを薄く笑うリョータが、沖縄の洞窟の中でようやく泣き叫ぶことができた。先に逝ってしまった人、五感で感じ取れなくなってしまった人が遺した手書きの文字が持つ力って、すごく強いよね。

誕生日ケーキの、自分の名前が書かれたプレートを手の中で粉々にした夜に書いた手紙が、カオルを抱きしめ、また少しだけ触れ合えるようになる。書き損じとしてゴミ箱に捨てた方の手紙、「毎年思うのが、生きているのが俺ですみませ……」をカオルに突きつける権利をリョータは持っていたと思う。でも飲み込んで、それをしなかった。

わたしは春にパーマをかけて、片耳にピアスを開けた。リョータが好きだという気持ちと、リョータになりたいという気持ちが混ざり合っていた。

2.  フィクションの世界でスポーツ観戦を心から楽しめた

先述した通り、わたしはスポーツ観戦をするのが苦手だ。その人の努力や苦労に自分は一切関わっていないのに、結果に歓喜したり落胆したりすることに罪悪感を覚えるから。応援という行為が無責任に思えるから。人の身体を消費するのが辛いから。

そんなわたしがどうしてインターハイ2回戦、湘北対山王戦を描くザファに通ったのか。それは、井上雄彦監督率いるスタッフによるリアリティを徹底的に追求したプレイと絵の表現が、わたしを別の世界、フィクションの世界に連れていったということだと思う。声優陣とモーションアクターの演技と、クリエイターの技術と、全スタッフの熱意と労力、膨大な情報によって命を吹き込まれた人物が生きる世界。生身の人間ではないからこそ、惜しみなく気持ちを寄せられるということがある。応援上映にも2回参加し、とても楽しかった。もちろん、花道の怪我や山王の敗退は何度見ても辛いのだけど。

今年の夏は沖縄でFIBAバスケットボール・ワールドカップが開催されている。恐るおそるこの世界の、ノンフィクションの試合をテレビで視聴してみた。バスケの知識がゼロだったわたしが、漫画スラムダンクを全巻読み、映画ザファを17回観たら、試合で何が行われているのか、多少なりとも理解できるようになっていて、「あっ、これは沢北がやるダブルクラッチからのフローターシュートだ!」という風に「あっ、これ進研ゼミでやったところだ!」状態だった。映画の副音声で、バスケットボールアナリストとアナウンサーの実況・解説を聞いていたのも大きかったと思う。

3.  新しい視点を持つことができて嬉しい

ワールドカップを観て、人間の身体は、練習を重ねることで本当に奇跡みたいな動きをするのだと改めて思い知る。渡邊選手の負傷や、ホーム戦故の圧倒的に強い日本チームへの応援、相手チームへのブーイングなどに心を痛めることはあったが、テレビ越しではあるが現実の試合を観ることによって得られたものもあったように思う。それについてはまだ整理の途中。

5月には山王工業のモデル校、能代科学技術高校(旧能代工業高校)がある秋田県能代市を訪れた。能代市は「バスケの街 能代」として、街全体でバスケを盛り上げる雰囲気があった。能代バスケミュージアムでは、能代工業で体の大きなバスケ部員のために技術の先生が特別に製作した机が展示してあり、今年度の能代科技バスケ部メンバー紹介もあった。すごい。

スニーカー好きの友達からは、登場人物が履いているバッシュについて解説してもらった。沖縄出身の友達からは、沖縄の言葉や苗字、劇中で登場する場所のモデルの話を聞いた。インターネット上では、ファンたちがザファに関するあらゆる情報を共有して集合知を形成している。

作品を通して新しい知識・体験を獲得しようと欲することはきっと豊かなことだ。そして新しい知識・体験は新しい視点をもたらし、作品の見え方が更新されたり、解像度が上がったりする。鑑賞、インプット、考察、鑑賞、と繰り返していたら自然と鑑賞回数が増えていった。仕込まれている情報が、目、耳ひとり分では追いきれないというのもある。劇場による映像と音響の違いを楽しむのも良かった。

賞賛した人間としての責任

ここまで、わたしにとってザファがいかに大切で大好きな作品になったかを書いてきた。チケット代は払うからぜひスクリーンで観てほしい、と友達に懇願したこともあった。しかしながら、そのザファにも人を傷つける台詞、問題となるシーンが少なくとも2点ある。それについて言及する責任のようなものがあると、ずっと感じてきた。

1点めはリョータが深津と沢北から再度ゾーンプレスを受け、それに対して彩ちゃんが「リョータッ!抜けえ 男だろっ!」という台詞。原作でも同様の台詞があり、吹き出しの中に手書きで「おらあっ」と書き込まれている。彩ちゃんのたくましさ、鉤括弧付きの「男らしさ」が表現されているのだと思われるが、これは言ってはいけない言葉だ。性別と行動を結びつけて鼓舞するのを聞く度に、苦しくなる。100歩譲って連載当時の空気感がそれを許容したとしても、ザファが公開されたのは2022年。いくつかの台詞が改められているように、この台詞もアップデートされるべきだったのではないか。2点目は花道がゴリに「カンチョー」をするシーン。それは性犯罪で、コミュニケーションツールではない。

愛してやまないザファであるが、作品の中には決して賞賛できない点も存在しているというのを指摘しておきたかった。

いくぜ。

『THE FIRST SLAM DUNK』は8月31日に終映を迎えた。最終日夜の上映にギリギリ間に合い、それがわたしの「ラストゲーム」になった。スクリーンが真っ暗になったとき、客席から自然と拍手が沸き起こった。作品から貰ったものは計り知れないくらい多いのに、それを抱きかかえていてもやはり、終わってしまったことが寂しい。映画を観終えてから、駅前でしばらく座り込んでスマホと宙を見つめたり、寝ているわけではないのに何度も電車を乗り過ごしたり、大きな空洞ができてしまった。ワールドカップでは日本チームがベネズエラチームに勝利していた。

その翌日の9月1日朝、ベッドでSNSを覗いたら、朝日新聞にザファの全面広告掲載というニュースを目にする。ガバッと起き上がり、日焼け止めも塗らずにコンビニへの自転車を走らせた。朝練に向かうような気分。井上監督は、贈り物をするときに中身が見えたらつまらないから、ラッピングをする。ページをめくったときの驚きを大切にしている。という話を8月15日、ようやく登壇してくれた舞台挨拶で話していた。紙面には、バッシュを持ち、歩き始めたようなリョータと、「いくぜ。」から続く文章とロゴがあった。最後まで、最後を越えても尚、背中を押してくれる彼らの世界とこの世界は繋がっている。

さあいこーか。

ライブ記録230808

髭ツーマン企画 "A!TAI-shitai"

@新代田FEVER

w/ ART-SCHOOL

「相対したい」と「会いたいシたい」を掛けられるの、天才じゃない?

2019年に実現できなかったツーマンに、2023年立ち会うことができて本当に良かった。

 

以下、雑記。

 

ART-SCHOOL

1曲目と2曲目は最新アルバムのそれ

3曲目がロリータキルズミー

ライブで聴く その指で、は性的が過ぎる。

ライブは○○○(自分に合う言葉を入れよう)。振動が伝わって、身体が勝手に動き、脳に染み渡る。

Boy Meets Girlが良すぎて、初めて聴いた15歳のときから変わらない感覚が、あって良いのか分からないけど、あった。

Just Kids「子どもみたいに」が耳に入ったら、あって良いかと思えた。

あと10秒でのアレンジがすごく良かった。

Bug「二人はまるでバグみたいに」わたしは今一人だけど。

リッキーのボーカルにトディがコーラスを入れる姿を観ると、いつも泣いてしまいそうになる。

誰もモッシュやダイブはしなくなった(ルール、年齢)。

好きなように腕を上げている。

腕を上げることを、たぶんわたしは多くする方だと思うのだけど、不思議な行為だと思う。

参加なのか、祈りなのか、記録なのか。

リッキーが、自分は髭のファンだと話した。

 

●髭

転換中のBGMEcho & the Bunnymenが流れていた。

髭は、絶対好きなのにきちんと聴き込んでこなかったアーティストのひとつ。

とてもとても楽しかった。音が良い。声が良い。パフォーマンスが良い。

演奏終わってからベースをピストル構えにする人を初めて観た。かも。

無人島、彼、どんな顔して鎮座しておられるんでしょうか、ニューアルバムからの曲がどれも素晴らしかった。ライブで演奏するのは今日が初めてとのこと。

CDは買った方が良いらしい。

正月に神社でお札を買うようにCDを買い、お札の隣に飾ると良いらしい。

開けなくても効果があるらしい。

髭に。

(ライブ後の物販でニューアルバムを買いました)

 

腕を組んだナカケンが、ステージ脇から髭の演奏を聴いているのがよく見えた。

あまり笑わない印象のナカケン、アンコールのMCではかなり笑ってた。

今日は実質、藤田勇のワンマンライブだったし、結局全員彼に踊らされていただけだし、彼は髭のメンバーでもART-SCHOOLのメンバーでもない(サポート)という話。

 

この間のART-SCHOOLのライブで、トディがこのバンドはステージとお客さんの間に緊張関係がある(木下が少しでも喋ると緊張が和らぐ)と言ってて、そんなことないよと思ったのだけど、これだけステージからこちら側に向かって来てくれるバンドと比べたらそうかも、と思った。何度か須藤さんと目が合った気がしたもの。

両バンド「楽しんで」と言ってくれるのは同じ。

 

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FEVERはドリンクチケットをフライドチキン1ピースと交換してくれる。

わたしは翌日、健康診断を受けなければならなかったので22時以降の食事ができない。検査前の最後の晩餐は、ドリンクチケットと交換したチキンと、注文したピクルスだった。波型にカットされた野菜がマティスの切り絵みたいだと思った。

 

ライブ記録230714

ART-SCHOOL TOUR 2023luminous」

@Spotify O-EAST

 

SE: Girl/Boy Song by Aphex Twin

またライブハウスでこの曲を聴きながらメンバーの登場を迎えられることが、嬉しい。

 

1 Moonrise Kingdom

フィードバックノイズ!来た〜〜〜!!泣きそ〜〜!!!

 

2 ブラックホール・ベイビー

冒頭、ナカケンのメチャクチャかっこいいベースが響く。勇さんのドラムが入ってこない。微笑みながらキープするナカケン。タンッ「チャイナタウンで〜」

 

3 I remember everything

luminousの中で特に好きな曲。一昨日倒れたばかりだから後ろで大人しく聴く予定だった。大人しく聴けない。

 

4 real love/slow Down

左利きのキキからやってくれた!うれしい!アップテンポ!今のメンバー編成とかなり合ってる!踊るしかない!

 

5 Adore

ここでAdoreかぁ。揺れる。

 

6 BUTTERFLY KISS

現実から離れていく。

 

7 14souls

腕を上げ始める。なんてポップで美しいんだろう。

 

8 2AM

消さない。リッキーはギターを弾かずに歌っていた。

 

9 YOU

やぎさんがコーラスしていた。2014年の「YOU」ツアーを思い出していた。

 

10 クロエ

リズム隊が強い。気持ち良い。踊るしかない。

 

11 Teardrop

演奏前のMC

リッキー「次、トディ、うたう。」

トディ「たいしたものではございません。」

会場「!?」

 

12 In The Lost & Found

個人的にとてもこの曲が響く状況で、胸に刻んで聴いた。

 

13 アイリス

イントロのギターで頭の中のナニカが外れる。サビに向かって、さらに弾ける。

 

14 MISS WORLD

わたしにとって救済の曲。何度も聴かせてくれてありがとう。やはりライブは「君が失くしたら」が「君を」になる。

 

15 SWAN DIVE

木下理樹ソロ時代のバージョンと比べて、ずっと自分の中で受け入れられない部分があった(2007年から、長すぎ)のが、何か、ストンと納得した。

 

16 End of the world

照明がすごく良い仕事をしていて、やっとあの世に来れたのかと思った。

 

17 Heart of Gold

SUNDAY DRIVDRと重なるのは意図的なのではと思っている。リッキーは温かい表情でギターを弾いている。トディがこの曲でもう自分のボーカルは終わりだから、あとはギターぶっ飛ばし駆け抜ける宣言をする。

 

18 Just kids

終盤に向かってここでJust Kids。新しいART-SCHOOLだと思った。

 

19 ジェニファー'88

限界を超えてブチ上がる。跳ねるナカケンを観た気がする。

 

20 UNDER MY SKIN

限界を超えてブチ上がる#2。ベースのカッコ良さが突き抜けてる。今まで何度もライブで聴いた曲がこんなに瑞々しさに溢れていて、すごかった。

 

21 Bug

そうか、Bugで幕を下ろすのか。噛み締める。

 

-Encore1-

22 Boy Meet Girl

それは感無量になるじゃん。歓声を上げてた。

 

23 スカーレット

ずっと限界を超えてて、感無量になってる。トディがART-SCHOOLに加入して初めてのライブがO-EASTのフリーライブだったと、En前のMCで振り返っていた。ART-SCHOOL第二期最初の音源タイトル、スカーレット。ギターが炸裂していた。

 

24 FADE TO BLACK

5人体制の所為か、PAが大変になってた?それでも浴びれたから良し!

 

-Encore2-

25 しとやかな獣

限界が来てしまい、バーで水を受け取って2階から観る。朦朧としていたのもあってか、ステージが大きな光の塊みたいだと思った。

 

26 SWAN SONG

1番最後に大好きな曲が聴けて嬉しい。